コストダウンや環境への配慮を目的に軽自動車を選ぶ人が急増している近年、リーズナブルかつ高性能なタイヤが次々と発売されています。
種類の多さから「一体どれを選べばいいのだろう?」と悩むこともあるのではないでしょうか。
今回は値段が安い軽自動車用タイヤをご紹介。おすすめのタイヤの種類から、激安タイヤの特徴、大手カー用品店での品揃えに迫ります。
目次
軽自動車用タイヤの選び方
軽自動車ならではの特徴を押さえたタイヤの選び方ができると、満足いくタイヤ購入に繋がります。
どのように選べばいいのか、ポイントを見ていきましょう。
価格と乗り心地
軽自動車の大きな特徴として「車体が軽い」という点が挙げられます。
ただ、その軽さゆえに乗り心地に物足りなさを感じる声も。
実は軽自動車こそタイヤ選びで快適性が変わるといわれています。
価格だけでなく、目的に合った性能を選ぶことで満足度の高い運転が叶うでしょう。
安いタイヤの中で納得いく性能が見つからない場合は、中古品から選んだり予算アップも念頭に入れると後々の満足度が良くなります。
低燃費性能
軽自動車を選ぶユーザーは、「コスト」や「環境」への関心が高いです。車だけでなくタイヤもこだわってみましょう。
低燃費性能を兼ね備えたタイヤは、エネルギーの消費量が軽減されています。
そのため、長期的な維持費の節約、環境に優しい走行が叶います。
ところで、いわゆる「低燃費タイヤ」とはどんな意味を持つのでしょうか?
具体的には「転がり抵抗性能」と「ウェットグリップ性能」という2つの性能が一定水準を満たしていると、低燃費タイヤに認定されています。
「転がり抵抗性能」はタイヤが回転する際に消耗するエネルギーの数値です。
性能が高い順に「AAA、AA、A、B、C」となります。
「ウェットグリップ性能」は濡れた路面でのグリップ力(曲がったり止まったりする動作の性能)です。
性能が高い順に「a、b、c、d」となります。
エネルギーのロスを軽減するだけでなく、安全性にも繋がる項目です。
適切なサイズ
軽自動車のタイヤサイズは14インチが標準であることが多く、大きくても16インチが限界値になります。
ほとんどが145/80R13、155/65R14、165/55R15の規格です。
とはいえ、インチアップを希望するユーザーにとって物足りなく感じることもあるかもれません。
実際に17インチを取り付けることは可能です。しかし、車検が通らない可能性は高まります。
まずはタイヤサイズを確認したうえでお気に入りのタイヤを選びましょう。
安いタイヤを購入する際の注意点
多数の安いタイヤが流通しており「一度挑戦してみたい」と考える人も少なくないのではないでしょうか?
また、安いタイヤの中で満足いくものが見つけられるとお得な感覚になれます。
「安さ」だけに注目すると思わぬデメリットも出てくるため、安いタイヤを購入する際の注意点も見ていきましょう。
目的や妥協するポイントを明確に
安いタイヤは性能の方向性を絞っています。無駄をそぎ落とすことで安さと性能を両立させているのです。
そのため、タイヤ選びの第一歩として、タイヤに何を求めるのか目的を明確にすることが大切です。
目的が明確になれば、優先順位の低いポイントも見えてくるでしょう。
大きく分けて2パターン
タイヤに求める性能は大きく分けて2パターンに分類されます。
- 快適性
- スポーツ性
快適性は「静粛性」や「乗り心地」といったストレスなく運転・同乗できる要素を示しています。
特に軽自動車の場合は走行時のロードノイズが大きくなる傾向にあるので、「静粛性」の高いタイヤを選ぶと快適性が変わるでしょう。
その対極にあるのがスポーツ性。
思い通りにハンドル操作ができるかどうかなどの「グリップ性能」が重視されます。
スポーツ性の高いタイヤを選ぶと快適性は下がり、それは軽自動車の場合顕著に現れます。
まずはこの2パターンのうちどちらが合っているか判断し、前述した価格や低燃費性能も見ていきましょう。
タイヤの寿命
タイヤの価格と寿命は比例する傾向にあります。
通常のタイヤの寿命は4~5年といわれていますが、安いタイヤの場合はタイヤの状態に気を配って早めの交換を心がけましょう。
中には激安タイヤながら「長持ち」を謳った製品もあります。
タイヤを選ぶときには、タイヤの寿命にも注目すると将来の出費が軽減できるかもしれません。
また、林道や泥道、雪道などの悪路を走るリスクがある場合は注意が必要です。
安全性を優先して価格よりも性能を重視しましょう。
逆に、悪路での運転はなく日常使いにリーズナブルなタイヤを求める場合、安いタイヤは目的にマッチした選択肢といえます。
おすすめのタイヤを紹介
まずは快適性とスポーツ性に分けて、スタンダートなおすすめタイヤをご紹介していきます。
NEXTRY(BRIDGESTONE)
世界トップシェアメーカーのブリヂストンから、NEXTRYという格安タイヤが発売されています。
ブリヂストンといえば高価な製品が多い印象ではないでしょうか?
NEXTRYは低燃費タイヤの中でもスタンダートなラインとして展開されています。
安いのに基本性能をバランス良く押さえているのです。
様々な車の規格に対応していますが、リーズナブルな価格設定と性能は軽自動車にピッタリといえます。
ECOPIA EX20 C TYPE H(BRIDGESTONE)
ハイト系軽自動車(車高1,700mm以上を想定)は、ボディが軽くて高さがあるので「ふらつき」が出やすいのがデメリットでした。
それにアプローチしたのがこちらのタイヤです。低燃費性能をしっかりと押さえつつ、安定感のある走行が叶うように設計されています。
NEXTRYよりも価格は高くなるので、安定性を求める場合におすすめです。
ATR-K SPORT (ATR RADIAL)
軽自動車専用のスポーツタイヤとして名高いATR RADIALのシリーズATR-K SPORT。
14インチから15インチまでの取り揃えが充実しており、近年では17インチ以上の規格も発売されています。
確かなハイグリップ性能を評価する口コミが多いです。
デメリットとしてはロードノイズが大きく静粛性に劣ります。
スポーツ性を重視する人にとってはデメリットも納得できる、コスパの良いタイヤです。
激安タイヤの特徴
価格をさらに下げた時に候補として挙がるのが「激安タイヤ」です。
輸入タイヤから国産タイヤまで、実に様々なメーカーの「激安タイヤ」が流通しています。
安さと性能を兼ね備えたタイヤ
近年では激安タイヤであっても、様々な性能を兼ね備えています。
多くの場合はグリップ性能だけ、静粛性だけ、低燃費性能だけなど、何かの性能に特化している傾向が強いです。
目的とマッチすれば満足度が高いタイヤ選びが叶うでしょう。
あえて激安タイヤを選ぶユーザーも多数います。
評価が高い激安タイヤメーカー
数ある激安タイヤメーカーの中でも評価が高いのがこちらの3つです。
- YOKOHAMA(ヨコハマ)
- DUNLOP(ダンロップ)
- HANKOOK(ハンコック)
YOKOHAMAとDUNLOPは日本が誇る有名タイヤメーカー。
YOKOHAMAのスポーツタイヤは実際にサーキットでも使用されており、激安タイヤにいち早く低燃費性能を取り入れました。
DUNLOPはもともとはイギリスの会社です。
日本の会社である住友ゴムが買収し、日本で製造されるようになりました。
現在アジアでの製造・販売を日本国内で行っています。
続いてHANKOOKは韓国のタイヤメーカーで、いわゆる「アジアンタイヤ」と呼ばれています。
日本のメーカー横浜ゴムと業務提携していることでも知られています。横浜ゴムは前述したYOKOHAMAタイヤを販売する会社です。
新車装着タイヤとして使用されることも多く、日本メーカーとも関係があることから、信頼度の高い海外激安メーカーといえます。
カー用品店で購入可能?
今回ご紹介したYOKOHAMA、DUNLOP、HANKOOKは大手カー用品店イエローハットに取り揃えがあります。
オートバックスの場合はYOKOHAMAをメインに販売しているようです。
通販サイトなどでの購入は取り付けの不安があったり、実際に接客を受けて選びたい場合もあるはず。
カー用品店で実物を見ながら選んでみてはいかがでしょうか?
おすすめの激安タイヤ
激安タイヤメーカーの中でもどの製品が軽自動車におすすめなのでしょうか?
それぞれチェックしていきましょう。
BluEarth RV-02CK(YOKOHAMA)
コンパクトカー・ハイト系軽自動車ワゴン専用のタイヤです。
「ふらつき」の防止と「静粛性」を謳っており、格安ながら実力派のタイヤといえます。
エコスES31(YOKOHAMA)
こちらは低燃費性能に特化したスタンダートなタイヤです。
「安い低燃費タイヤが欲しい」というユーザーにおすすめといえます。静粛性などのプラスαの性能を求める場合は物足りないかもしれません。
エナセーブ EC204(DUNLOP)
低燃費性能とロングライフ性能を兼ね備えたタイヤです。
「安さ」「低燃費」「長持ち」の3つが揃った、軽自動車ユーザー目線の製品なのではないでしょうか。
こちらのシリーズは新製品が出るたびに性能が向上し、口コミでの評価も上昇しています。
Kinergy Eco 2(HANKOOK)
日本の軽自動車ユーザーのニーズに合わせて開発されたというこちらのタイヤ。
低燃費性能と静粛性に重点を置き、快適性を目指した製品です。ロードノイズの少なさを評価する口コミが見受けられます。
アジアンタイヤに挑戦してみたい方は、ぜひご検討ください。
最後に
今回は値段の安い商品にスポットライトを当てて、ご紹介しました。軽自動車が広く普及するにつれ、年々対応するタイヤの選択肢が増えています。
また、軽自動車導入の流れとともに低燃費タイヤが流通し、本格的なスポーツカーとしての性能にも目が離せません。
コストや環境と上手に向き合いつつ性能にもこだわる。これは、今の時代らしい考え方ともいえます。
ぜひ賢いタイヤ選びをして快適な運転を楽しんでください。